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OKR 人財イノベーション
2019.07.02

賞与と評価

賞与と評価

そろそろ、夏季賞与が支給される時期となりました。先日611日、経団連は2019年夏季賞与・一時金の大手企業業種別妥結状況の第1回集計を、東証一部上場で従業員500人以上の大手251社を対象に調査を行ったところ、回答のあった83社の平均妥結額は前年より2.52%減少の971,777と発表しました。

この金額が景気や社会情勢とどのような関係があるのかはさておき、今回はそもそも「賞与」とはどのような意味のあるものか考えてみたい。

平凡社の大百科事典で、『賞与』の項目をひくと、「…沿革的には封建時代に商人社会や職人社会で盆暮に支給されていた『お仕着せ』の習慣が起源といわれるが、直接の始まりは1876年の三菱商事(三菱会社)の賞与制度で、以後大企業を中心に普及したとされる」と記載があり、明治以降の近代的会社組織において、はじめてボーナスを支給したのは、社員の奮闘に報いようと経営者が一時金として支給したのが始まりとされている。

つまり、賞与を得るために奮闘したのではなく、ビジネスにおける競争で、著しい成果をあげたため、それを褒賞として賞与(一時金)が支給されたのである。

では、現代ではどうだろうか?例えば新卒採用でみてみると、求人募集の募集要項には、ほとんどが賞与の有無と支給想定額(前年度例)が掲載されている。そして学生もこの点を注視しているであろう。つまり、まだ働いてもおらず成果も出してはいないが、おそらくこの程度の賞与は支給すると企業は謳っており、学生も支給されるものとして入社をする。そして、健全な事業運営をしている企業であれば、上期・下期の「目標管理制度」という名の基で、多少の差があるものの、賞与は支給されているのが現状である。

これは、企業内での業績・成果や社会への貢献に対しての褒賞の意味合いがほぼ欠落し、年収の一部分を年に2回分けて、配当しているようなものである。そして支給されることが前提で生活設計や経済活動を予定している方も多いであろう。

ここでは現代の賞与の在り方を批判する意図はないが、「貢献に報いた結果としての褒賞制度」や「向上心や競争心で奮闘し、結果を出した従業員に報いるための制度」として賞与を位置づけるのか、企業ごとの賞与の在り方を検討する必要があると考える。そうでなければ、仕事へのやりがいを見いだせずに、自身の可能性や成長の機会を失い、経済活動として仕事をこなす企業人となってしまい、結局は企業は優秀な従業員の育成や後継者の育成に課題を抱えることとなる。その結果、この国はこれから迎える労働者人口の減少や、知的労働が必要とされるグローバル社会への競争で勝ち残れないであろう。

令和元年、本気で企業・社会へと貢献したいと思える会社づくり、社会づくりを目指しているのが私たちアンカービジネスコンサルティングです。(次回、仕事のやりがいについて…)

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