2020.08.26

共同カイテック株式会社

人と社会に快適なテクノロジーを提供する

MAIN INTERVIEW
共同カイテック株式会社

代表取締役社長

吉田建yoshida tateru

KOKOROZASHI

人と社会に快適なテクノロジーを提供する

今回の取材について

1950年に創業した共同カイテックは国内でのシェアNo.1(※同社調べ)であるバスダクト事業を主体とした老舗企業です。人と社会に快適なテクノロジーを提供することを大切にし、「共同電気株式会社」から現在の「共同カイテック株式会社」に名称変更をしたユニークな企業でもあります。
    
ボクシングの井上尚弥さん・拓真さんのお爺さんが同社の社員であったことから応援活動を行い、インラインホッケー女子・日本代表の中本さんが社員であるなど、様々な注目点のある同社ですが、今回は事業に焦点を当て吉田社長と各事業部の若手のホープに取材を実施しました。
   
とても印象的であったのは、同社のミッションや大切にする価値観が自然と浸透していること。吉田社長や各社員様は「先輩社員の背中を見て、脈々と受け継がれている」と話しておりましたが、「社長との面談や節目での話」「日常の上長等との会話」が浸透・軌道修正の役割を果たし、主体的な行動を尊重する文化を土台とした「提案制度」「挙手制の社内プロジェクト」が内発的行動を通じたミッションの自己化に繋がっていると感じました。

事業推進の原動力となる志や大切にされる価値観

とてもユニークな社名。何か込められた思いがあるのですか。

当社の社名の由来を紹介しますと、現在の社名は共同カイテックですが、創業時(1950)の名前は「共同電気株式会社」でした。1992年に、人と社会に快適なテクノロジーを提供する思いを入れ込み「共同カイテック」に社名を変更したのです。またその思いはキャッチフレーズとして「人と社会に快適テクノロジー」と、行動規範として「カイテック宣言」を、社内に掲げました。

そして私が社長になり、会社としての使命を明確にするため、2012年12月に「人と社会に快適テクノロジー」の言葉は変えず、“ミッション”として存在意義を変え「カイテック宣言」は、「KY-TEC WAY」と名称変更することで企業DNAに再度刷り込むようにました。

吉田社長の志について教えてください。

当社のKY-TEC MISSIONが私の志であり、使命そのものです。私たちは世の中を快適にするためのお手伝いをしています。当社の製品は建築に重要であるものの、目に見えない裏方役です。例えば1955年から販売を開始した製品であるバスダクトは、電気配線の類であり人目につきません。とはいえスイッチを押せば電気がつく、当たり前の豊かな日常を支えています。他にも様々な製品を通じて皆さんの日常に貢献をしています。実は当社の製品は、誰もが知っている数多くの有名な建物にも使われているのです。

様々なところで世の中を支えていることに、私を含めた社員はプライドや誇りを持って仕事をしています。そのような気持ちが社員の皆さんのモチベーションにも繋がり、より良い仕事をしなければという責任感にも繋がるはずです。これからも人と社会に快適なクテクノロジーを提供する思いを大切にして世の中に貢献をしてまいります。

※吉田社長就任時の様子

貴社のミッション浸透のための取り組みを教えてください。

過去にはミッション浸透を目的とした勉強会を、社内のグループごとに行うこともありました。ですがあまりしっくりときませんでした。今行っていることはKY-TEC MISSIONやKY-TEC WAYを朝礼で唱和することや、創立記念式典での私からの話くらいです。

創立記念式典を紹介しますと、当社は毎年10月に創立記念式典を実施し、勤続30年、20年、10年の表彰などを行います。その時にビジョン説明会と称し、中期ビジョンと合わせて私からKY-TEC MISSIONやKY-TEC WAYに関する話をするのです。私なりの解説も行いますが、「自分自身の行動を振り返ると、どうでしょうか」と問いかけを重視し、どちらかと言えば社員が各々で行動を振り返るきっかけになればと考えています。

あまり頻繁に話してもやらされている感に繋がってしまいます。それくらいのペースで繰り返し行うことで、少しずつ浸透することが大切と感じます。話す内容についても繰り返しでの内容で、おそらく「また同じことを言っている」と思われているはずです。それは社員が前に話したことを覚えている証拠とも言えますので、それで良いのです。

社員取材を通じて、強いミッションの浸透を感じました。その要因ついて教えてください。

そもそも浸透のために大事なことは掲げて終わりとならないようにすることです。金儲けをすれば何でも良いといった考えではなく、最終目的がKY-TEC MISSIONであり、そのためにKY-TEC WAYに沿ったことを、一人ひとりの社員が共同カイテックの代表として体現できるようになる必要があります。そのために日々の仕事の中で、ABかと迷った際に、KY-TEC MISSIONやKY-TEC WAYに沿って判断をしてもらいながら身に着けていくことが大切ですし、その積み重ねで浸透をしていきます。

それはもはや仕組みのようなものではなく、ずっと過去の先輩方から脈々と受け継がれてきたものです。何か特別な仕組みがあるのではなく、皆さん本当に真面目な方が多いので、これまでに受け継がれてきた先輩の姿勢を見て、社員一人ひとりが更に受け継いでいると感じます。一朝一夕でつくられるものではなく、とはいえ一日一日の積み重ねで育まれるものとなりますので、これからもこの文化を大切に育てていきたいです。

商品・サービスに込められた想い

バスダクト事業は業界国内シェアNo.1。(※同社調べ)並みいる大手に対して、どのように戦っているのでしょうか。

当社の製品は裏方役であり、競合はそれほど多くはないのですがライバルは大手ばかりです。同じレベル、同じ機能であればユーザーは当然安いものを選びますし、価格競争になれば資本力があり大量生産のできる大手に勝てません。そこで当社は基本的にニッチトップ戦略です。他社の製品とは一味違う独自性を持ち、小さな市場に力を注ぐことで生き残り、バスダクト事業においては業界国内シェアNo.1となりました。

例えばバスダクト事業であれば、一般のバスダクト布設と比べて布設面積が50%(※同社製品比較)の「SS-T型シャフトスター」、屋上緑化事業であれば業界の常識を打ち破る超軽量の48kg(満水時)である「スクエアターフLight」といった製品により、少人数の施工者であっても施工をできるようにすることで、施工時間の短縮を実現しています。

他社ができない機能を付加することが私たちの強みであり、「高いよね。でもモノは良いよね」と言われることもありますが、とにかく独自の付加価値で勝負をしています。その結果、阿倍野ハルカス、東京ミッドタウンなどの高層ビルや高層マンション、自動車や半導体など基幹産業の工場、東京オリンピック関連の施設、有名な夢の国といった建物に導入していただきました。

独自の付加価値で勝負。付加価値づくりの源泉にあるものは何でしょうか。

組織としては技術開発部門があり、そこで付加価値のある製品づくりに取り組んでいますが、それだけでは良いものは生まれません。日々フロントでお客様のニーズに触れている現場社員からのインプットや、その土台にあるお客様のニーズに応えていく姿勢がとても大切です。

そこで例えば、現場社員が得たアイデアを生かすために、社内でテーマを決めての提案募集を定期的に行っています。現場の社員が困っていることや、改善した方が良いと思ったことを集め、ヒントを得ているのです。すぐに解決・実行のできないことであっても、意見をヒントに新製品開発プロジェクトを立ち上げたり、技術開発部門で応用研究をするなど、アイデアの種を生かすようにしています。

またそのような仕組み的なことだけでなく、日々の社員の皆さんの姿勢が付加価値づくりに繋がっています。お客様からの「こんなことできませんか」という相談に対して「こういうふうにしてみてはどうでしょう」と提案し、「もうちょっと改良してこういうふうにしましょう」と要望をすり合わせながら、試作を繰り返し新製品に繋がることもあります。

社員の仕事姿勢もまた貴社の付加価値。詳しく教えていただけますか。

お客様から要望や困り事の相談をいただきましたら、当社に責任のないことや当社の製品でないことであっても、一時対応としてお客様のもとへ飛んでいき、できることの対処を行います。「お客様が困っていたら何とかしよう」という気持ちは、何も言わずとも受け継がれている文化の一つです。

他にも当社はニッチトップ戦略で行ってきたことから、この分野に拘って「どうすればもっと使い勝手が良くなるか」「お客様の要望にどうすれば貢献をできるか」と試行錯誤をしてきたことで、この分野・周辺領域の知見に強みを得ることができたのです。例えばOAフロア事業はOAフロアの工事だけでなく、電気の配線、通信の配線、カーペット、果ては内装、壁や天井までも、一緒に対応をすることが可能です。

お客様からするとオフィスや工場移転の際に、様々な会社に相談・依頼するのは面倒です。お客様の要望や困り事、その反対にある快適さを考えて行動を重ねてきた結果、事業が広がり今に繋がっているのです。

盤石な既存事業を土台に、新しい事業を展開していくと伺いました。


※提供:IDCフロンティア

今進めていることの一つは、データセンター事業です。データセンター運営を行うのではなく、データセンター向けにサービス提供をします。取引データの高質化やテレワーク推進などからデータの取引量が増大し、データセンターのニーズが高まっている背景を踏まえての対応です。データセンターの新設が進んでおり、一つのサーバーラックに入るサーバーの容量も大きくなる傾向が進み、結果として使用電気量が増えて行く未来を想像できます。

当社にとっては追い風の状況です。より安定した電気使用のためにケーブルではなくバスダクトを用いた配線需要が増え、付帯するサービスも拡大します。そこで電流測定、温度監視、セキュリティといった付帯するものを総合的に提案できるように、データ ンター事業を進めています。昨年当社グループに入ってもらった「株式会社DC ASIA」を通じて、海外の製品なども提案しながらデータセンター業界のお役に立てるように取り組みます。

海外への展開も検討をしているそうですね。

これからの建設業は、日本は縮小をして海外は伸びていく傾向にあでり、海外での事業展開を成功させることが必須事項です。当社としては、現地企業とJV(ジョイントベンチャー)で、「KYODO LANRIC (M) SDN.BHD.」を設立し、現地駐在員2名で海外展開を進め始めているところです。もちろん日本市場も縮小するとはいえ、当社が攻める余地はまだまだありますので、30年後に海外50・日本50の比率とすることを目指しています。

とはいえ一筋縄にはいきません。例えばOAフロアは、東南アジアではほとんど導入が進んでおらず、床を剥いで配線しコンクリートで埋めるような状況です。言ってみれば市場がなく、OAフロアの概念がない中で挑んでいることは多くの苦労もありますが、日本でも普及をしたのは1980年代です。今後大きな市場が広がっていると捉えると未来は明るいです。

また品質面での要求概念も大きく異なります。日本の建築現場の要求は地震大国である背景もありとても厳しく、日本の建築の品質は世界でも圧倒的です。一方で海外では、品質面の要求はそれほどなく、コスト面との兼ね合いが大切になります。その中にあって当社の強みをどう生かすのか、日本での感覚を良い意味で変え、挑む必要があります。

国内向けと海外向けで思考を切り分けて、製品開発から売り方、考え方を変えていくことは目下の課題です。今海外で頑張っている社員には頭が下がりますが、彼らを支援する意味でも、私を含め社員の皆さん一人ひとりが勉強をしていく必要があります。例えば英語を勉強する、資格を取るなど、お金のかかるものに対して会社で補助を出して奨励していますので、やる気のある人はどんどん勉強をしてもらい、会社の飛躍に向け一役を担ってもらいたいです。

人財活性や組織づくりへの取り組み

組織づくりにおいて意識していることを教えてください。

私が現場で努めていた頃は、自分で結果を出してパフォーマンスを発揮すれば良かったのですが、当然のこととして今一人で頑張ったところでたかが知れています。何百人もいる社員が頑張ってくれることで、自分の頑張る何十倍、何百倍もの成果が上がりますので、そこに意識を向けることが大切です。

また一人ひとりがそれぞれ得意な領域を持ち頑張っています。社員からの様々なアイデアが事業のヒントとなり、私自身や会社を成長させます。社長になった当初はしゃしゃり出てしまっていたかもしれませんが、それは無駄と知りました。社員が主体的に動いてくれる、その積み重ねが会社の成績です。そういったことを日々意識しています。

社員のアイデアや一人ひとりの良さを生かすための取り組みを教えてください。

先ほど話したような製品づくりに関するものに限らず、社員からの意見や提案の吸い上げを大切にしています。その工夫点として、例えばテーマを決めて意見を募集する際には、受付窓口は別で設けていますが、その他にテーマに関係なく私に直接、意見具申できる「社長直行便」というものを設けています。私に直接送るものについては、意図があってそのようにしているはずです。その守秘性が大切になりますので、システムを組み私のパソコンでしか見られないようにする工夫をしています。

必ず上司を経由して意見を吸い上げる方法もありますが、それでは時に上司にとって都合が悪いことあると握りつぶされる恐れもあります。一長一短ですが、現在はこの方式で行うことで社員の主体性を生かし、現場からの様々な良いアイデアを汲み取るための仕組みとして活用をしています。

また上がってくる意見の内容に対してあまりいろいろと言って、意見が出なくなっては元も子もありません。具体性はなくとも意見を出してもらうことを推奨しています。とはいえ、最終的な詰めまではいかずとも、少し踏み込んだ具体性のある意見があると嬉しいです。

社員の主体性は育む仕組みがあれば教えてください。

会社を横断したプロジェクト活動を複数実施しており、そのメンバーは基本的に手を挙げた人に任せています。事業部を横断したプロジェクトは人を成長させます。普段の仕事と並行し部門をまたいで活動することで、その後のリーダーとして活動することにも生きるはずです。また自ら手を挙げ取り組む人の方が、責任感もあり成果もあがると考えています。

最近考えていることとしては、手は挙げないものの、内面で強い心の火を持っている人を生かすことです。プロジェクトメンバーを選ぶ際に、部長らにそういった人材の引き上げを意識してもらうなど、正に試行錯誤をしているところです。チャンスが回ってくるのを待つ人ではなく、チャンスをなかなか生かせない人の背中を後押しすることができればと考えています。そこから自信をつけ、経験を通じて「今後はこういう挑戦をしよう」「実はこういうこともできるのでは」と本人の成長の可能性を広げてもらいたいです。

他にも社長になってから始めた活動はございますか。

3年に1回社員全員と面談をしています。自分の考え方を聞いてもらったり、社員の皆さんの考えを聞いたりと、結構大変ですがおもしろいです。面談時の型は決めておらず、社員によってはひたすら話し続ける人もいますし、私が基本的に話す場合もあります。「結婚するので、結婚式に来て下さい」とプライベートの話もあり、提案を持ってきて「5分だけもらっていいですか」とプレゼンをしてくれる人もいます。内容は十人十色です。

そこで一人ひとりとコミュニケーションを取れることは、私としては非常にプラスです。社員の皆さんの人柄を知るだけでなく、様々な考えに触れることでアイデアに生かすことができますし、社員の自主性に基づいた多様性のある意見と出会えます。

この面談に限らず、コミュニケーションはとても貴重な機会になりますので、畏まった場に限らず飲み会を通じたコミュニケーションも大切にしています。何か良いアイデアがあっても忘れてしまうので、「明日しらふの時にもう一回頼む」と話しますが、様々な話をすることができるのでありがたいです。とはいえ今は新型コロナ問題がありますので、毎月行っている全体朝礼をオンラインにするなど、コミュニケーションの方法を改めているところです。

今後の組織づくりにおいては、どのようなことが大切になるのでしょうか。

当社は現在70周年です。100周年を良い形で迎えられるように、一人ひとりがやるべきことをしっかりと頑張ってもらうことが大切です。100周年を迎える時に、若い人たちはその中心となっているはずです。未来のことだからといって、他人事にするのではなく自分事として、未来の自分のためにも頑張ってもらいたいです。そうすると若くない人はどうなるのだという話になりますが、30年後の未来に繋がる橋渡し役として、とても大切になりますので、それは個別にお話しします。

また明るい未来をつくっていくために、一人ひとりが自分で提案をして自分で形にしていく、そのような主体性が大切です。初めは部署内の小さなことからになるかもしれませんが、徐々に影響度を大きくしていき、部署全体、会社全体に関わっていくようなことに挑戦をしてもらいたいです。もちろん全部一人で行うことは厳しいので、様々な人を巻き込みながら、力を借りながら主体性を発揮していけば良いのです。

採用時の説明会でも話していますが、評論家になってしまってはもったいないです。こうしたら良いと思ったことを実際に行動に移して実現をしていき、人と社会に快適なテクノロジーを提供する一員として活躍することをこれからも期待しています。

MEMBER INTERVIEW01
共同カイテック株式会社

バスダクト事業部 東京営業所 EG第三チーム

照井茉奈terui mana

KOKOROZASHI

女性技術職のモデルケースへ

【今回の取材について】

共同カイテックは、電力幹線システム「バスダクト」を取り扱う、日本で唯一の専門メーカーです。50年以上にわたり、安全で使いやすいバスダクトを生産してきました。現在までに、23,000件を超える納入実績を誇り、日本はもとより広く世界で使用されている知る人ぞ知る、国内No.1企業です。
     
そのバスダクト事業で、設計に携わる期待の若手技術職の照井さん。同じく女性技術職の中田さんに惹かれ入社をし、現在では大手ホテルチェーンの案件に携わるなど期待の若手です。その照井さんに同事業の魅力やその源泉を伺いました。

事業推進の原動力となる志や大切にされる価値観

入社の背景について教えてください。

新卒で2018年度に入社をしまして、今3年目です。将来の仕事を考えた際に、自分の行った結果が目に見えて分かる仕事を行いたいと思い、例えばメーカーやシステムエンジニアなどでの、自分が何かしらモノをつくることに関わる仕事を探していました。

そのような中で、当社の会社見学会に参加をした際に、女性がイキイキと働いており、社員の丁寧な対応が素敵で、興味を持ちました。また選考を受ける中で、社員さんが誇りを持って仕事の話をされている姿がとても印象に残り、入社をすることにしました。

特に印象に残っているのが、同じバスダクト事業部の女性社員の中田さんです。就活中で緊張してしまうところをフレンドリーに接していただいたことや、施工の様子を紹介しながら楽しそうに話している姿を見て、中田さんのようになりたいと思ったことを今でも覚えています。

※同社、中田様

照井さんはどのような仕事をしているのですか。

前提をお話ししますと、当事業部はバスダクトを取り扱い、営業・設計・製作の3部門に分かれています。営業が受注したものを、お客様の要望に合わせて設計がカタチにし、製作が工場となります。その中にあって、私は設計の役割を担っています。

入社前のイメージとして、図面と向き合う仕事と思っていたのですが、お客様や関係各所との関わりがとても大事な仕事でした。当社はお客様の要望にできるだけ応えること、お客様のかゆい所に手が届く提案を大切にしており、日々オーダーメイドの設計になります。お客様の言葉にできないウォンツを引き出し、想像し、それを製作に連携してカタチにしていくので、各所のハブとなる責任の大きい仕事でした。

仕事をされる中で、日々大切にする考え方を教えてください。

最近では規模の大きい現場を持つことが多くなっており、一年間の長いスパンでの仕事が増えてきました。その分、関わる方との人間関係もより深くなっており、今まで以上にお客様の期待に応えたい、という思いが強くなっています。

思い出に残っていることとして、大手ホテルチェーンの現場を一通り任せていただき、自分が設計したものが実際に完成をした時にとても感動しました。カタチに残るものに関わりたいと思って入社をしたこともあり、自分の関わったバスダクトがあって電気が繋がり、様々な方に活用されていくと思うと感極まるものがありました。

お客様から「無理な要望も丁寧に対応をしていただいて、施工が難しい時にも助かりました」「ぜひ次の現場も担当をしてもらいたいです」といった言葉をいただけたことが、今思い返しても嬉しいです。標準品では難しいところを、上司や工場と相談をしながら何とか試行錯誤して、設計して、納まるようにしたりと苦労をした案件でもありましたので尚更です。今後ともお客様の期待に応えられるように頑張っていきます。

照井さんの今後のチャレンジについて教えてください。

実は当社の女性の総合職で、技術系の登用は最近始まったことです。明確なキャリアプランや前例がない中で、そのモデルケースとなれるように取り組んでいきたいです。まだ経験は伴っていなく、周りの方に日々助けられながら仕事をしていますが、周囲から頼られリーダーシップを取れるような存在を目指して、社内外問わず自分の存在感を発揮できるように努めていきます。

また日々の業務の中で、古き良き部分は守りつつも、時代に合わせて変化させるべきこともあると思います。そういった点は、若手メンバーだからこそ気付くこともあるはずなので、他の若手メンバーとも関わりながら、会社全体に貢献できるようになりたいです。

商品・サービスの魅力とその源泉にあるもの

貴社のバスダクトサービスの魅力について教えてください。

他社と比べ製品のバリエーションが多くあります。高圧・低圧、テナントやマンションに特化・データセンターに特化したものなど、幅広い製品によってお客様のきめ細かい要望に応えられることが特徴です。

導入されるユーザーや設計者の視点ですと、現在の建築はできるだけ居住空間やテナントスペースを広げたいという要望が強く、電気配線を含めた裏周り部分は省スペース化を求められることが多いです。製品の幅広さはそのような要望にも応える点となり、当社は設計のオーダーメイドな面も強みですので、更に柔軟に対応をすることができます。

施工者側の視点ですと、バスダクトは一般的に堅牢な反面重量が重く、移動や設置時の負担となります。そのような課題に応えた代表例が、「SS-T型シャフトスター」という製品です。鉄ではなくアルミを使用することで、施工の省力化と施工時間の短縮を可能としました。他にも多くの魅力があるのですが、お話しするとキリがありませんので代表的な点のみ紹介を致しました。

サービス提供を支える人の魅力についても教えてください。

お客様第一に設計を行い、柔軟にオーダーメイドで行う姿勢が当社の特徴です。先ほど紹介した大手ホテルチェーンの例のように、一筋縄にはいかないことが多く、お客様の要望を汲み取り、どのようにして実現するか試行錯誤し、バスダクトの製作に反映する必要があります。優れた製品を生かすのは人の仕事です。私も設計担当として、お客様、施工者様、関わる全ての人の最適な提案ができるよう努めています。

そのような魅力を支える貴社の仕組みや制度を教えていただけますか。

仕組みや制度について紹介をしますと、バスダクト事業部では入社後半年間の研修があり、設計図の見方などを丁寧に教えていただけます。その後配属され、次の半年間はマンツーマンのOJTで一人の社員に一人の若手が付いて、一人前になるまで見てもらえます。

2年目になる頃には一人で現場を担当するようになりますが、エンジニアリングチーム内での助け合いが活発でして、フォローをいただきながら進められます。そのような助け合い精神がある点は当社の良いところです。

そうはいっても研修そのものだけでなく、日々関わる先輩方から学ぶことが多いと思います。先輩方とお客様の関わり方や先輩との相談を通じて、自然とカイテック社員らしさが育まれているように感じます。常々意識をしているわけではないのですが、自然と自分が仕事でやりたい・やるべきだと思うことが、当社の使命・企業理念に合っていると感じます。

そのようなカイテックらしさ浸透の取り組みではないかもしれませんが、社長と社員の11の面談が3年に一度あります。新入社員であった頃に実施していただき、当時悩んでいたことにも気遣っていただいて、とても社長が近い存在になりました。誰がリーダーなのか分からないで働くよりもイメージしやすいですし、気負わずに働くことができてありがたいです。会社の代表への親近感が湧くからこそ、他の方々の日々の教えもすっと頭に入ってくるのではと感じます。

社風として根付いているからこそ、仕組みに依存せずとも文化が継承されているのですね。他に貴社特有の取り組みがあれば教えてください。

改善提案募集があり、社長室直行で提案を送ることができます。入社前はカタチだけと思っていたのですが、皆さん普段からどんどん活用をしており、会社の仕組みや業務が大きく変わることもありました。私も気づいたことは改善しようと、月に12回は使っています。

提案内容は業務的なことでも日常の些細なことでもなんでも大丈夫です。例えば私は業務で使用する資料に対して、お客様からいただいた要望や私自身があったら良いな、と思うことを提案しました。

自己改善が日常的に行われるのが素敵ですね。最後に部署としての今後の挑戦を教えていただけますでしょうか。

当社のバスダクトは国内でのシェアが7080%(同社調べ)ととても高いですが、まだまだ余地があります。競合商材としてケーブルがあり、それを採用している会社が多いので、対抗できる製品をつくっていくことで、販路拡大を狙っています。

また当社の「共同カイテックVision100」の中で海外市場シェア率を掲げており、当事業部としても海外進出への準備を進めています。始まったばかりですがマレーシアでの提携工場を足がかかりとして展開をしていきます。

MEMBER INTERVIEW02
共同カイテック株式会社

フロアシステム事業部 東京第二営業所

小川大輔ogawa daisuke

KOKOROZASHI

今できることを愚直に実行する

【今回の取材について】

フロアシステム事業部は、独自の設計思想で開発されたネットワークフロアなどを取り扱い、官公庁・学校・病院・オフィスビルなどを始め、累計1,500万m²突破(東京ドーム約320個分に相当)の実績を誇ります。
     
そのフロアシステム事業部、東京第二営業所の小川さんに、同事業の魅力やその魅力を生み出す源泉について伺いました。小川さんは自発的に部署内の改善にも取り組み、社内業務の効率化面での課題を洗い出し、優先順位をつけて取り組んでいます。その行動力の源泉にはいったい何があるのでしょうか。

事業推進の原動力となる志や大切にされる価値観

入社の理由について教えてください。

私は中途入社で今が8年目となります。面接を受けた背景を申しますと、3つありまして、1つ目が大学時代に環境工学を勉強していまして、当社の事業の一つである緑化事業に興味があったこと。2つ目が有形商材の営業を行いたかったこと。3つ目が当時27歳で、先々を考え、長く働ける環境を探していたことです。

その条件に合う会社として当社に興味を持ち、面接を通じて面接官の人柄や忌憚なくお答えしてくださる姿勢から、とても誠実な会社と安心感を持ちました。そして緑化という事業に社会貢献性を感じ、入社意欲が高まったことを覚えています。

予想外であったことは配属がフロアシステム事業部でして、当初の要望とは異なりました。ですがフロアシステム事業部は緑化事業を行う環境事業部と顧客層が同じであり、私の裁量・力量次第で顧客への提案も可能と、現在の上長のクロージングに良い意味で後押しされ、現在に至ります。

実際に入社をして、どのような点を魅力に感じますか。

入社した当時から変わらず、とても風通しの良い会社です。意見を言いやすく、若手・ベテランの垣根なく、フランクな社風で仕事を行いやすいです。また建設的な提案を積極的に受け入れる文化があります。

例えば、SFA(営業支援システム)領域で改善余地を感じた際に提案をしたところ受け入れてもらい、システムを改善する権限をいただきました。具体的には、生産計画に関する営業予測や営業担当者の成績確認など、従来は紙に依存していた作業を、システムで管理できるようにする改善を任せてもらったのです。現在はSFAを通じて、会社としての営業の勝ちパターンを分析すべく、その解析なども行っています。

他の提案事例では、最近では営業ルート拡販のためにYouTube動画作成の提案を行い任せてもらいました。自分が行いたい仕事ほど、情熱を持って取り組めるという考えが会社全体としてあり、手を挙げて行っていくことをとても推奨しています。

他に何か魅力に感じる点があれば教えてください。

企業理念の浸透がしっかりしている会社です。当社はKY-TEC MISSIONとして「人と社会に快適テクノロジー」を掲げ、KY-TEC WAYと共に、毎日社内で読み上げを行いますので、日々の仕事の中で自然と意識をします。また、その使命・企業理念から全社目標、事業部目標、個人目標と落とし込まれているので、社の方針に一貫性があります。

ちなみに、私の所属するフロアシステム事業部では、「サービス業としてのOAフロアメーカーで日本一を目指すこと」を掲げています。当社はサービス業ではありませんが、敢えてサービス業と表現をしています。私たちは納品するだけで終わりません。納品後の運用において、お客様が使用し有用性を感じていただく必要があります。また、OAフロア工事だけではなく、当社が周辺工事も含めて提案することで、お客様の負担を減らすなど、お客様が求めているニーズに意識を向けることが大切です。

そういった観点で考えると、製造業ではありますが、顧客満足を生み出すサービス業として事業を捉え、挑戦を行う必要があるのです。もちろんそのためには当社の使命・企業理念をもとに、プロ意識と独自性を磨き、挑む必要があります。

※同社内での唱和の様子

社内に積極的に提案を行い、良い風を生み出す小川さん。日々大切にすることは何でしょうか。

当たり前のことになるのですが「今できることを愚直に実行する」ことです。例えば仕事上の目標達成は当然のことですがそれだけではなく、日々の仕事の中で〇〇をすれば部署として良くなる、お客様のためになる、そう思ったことを提案・改善をしていきます。

私は33歳、もう中堅社員です。カイテック社員として社会人人生をやり抜く実感が高まり、自分自身の成果だけでなく、部署として会社としての成果を出さねばならないと意識が変わってきました。その中にあって、現場で活動をしているからこそ、プレイヤーとしての悩みや若手層が感じる課題を把握すると同時に、改善を行える立場にいます。今だからこそできることをしっかりと務めていきたいです。

例えば、基幹システムを改善し効率化すること、不要な社内資料作成を効率化すること、など社内業務の効率化面での課題を洗い出しました。それらの改善すべき項目に優先順位をつけ、緊急・重要なものから改善対応を進めています。この活動を進めることで、営業や現場担当者が成果をつくるための時間を増やしていきたいです。

商品・サービスの魅力とその源泉にあるもの

フロアシステム事業部のサービス内容について教えてください。

当事業部が扱うOA(オフィス・オートメーション)フロアシステムという言葉を初めて聞く方もいるのではないでしょうか。OAフロアはオフィスの床のようなもので、実は皆さんが日々見ているものです。皆さんが見ている床の下には、本当の床があり、スペースの空いた空間となっています。その空間に、ネットワーク配線などが通っており、二重化構造になっているのです。

OAフロアは二重床のようなイメージを持っていただくと分かりやすいと思います。これがあるからこそ、例えば移動中に配線に躓くことによる断線を防ぐことができる、縁の下の力持ちのようなものです。そのOAフロアの企画・開発・導入提案・販売・設置までを一貫して行っているのがフロアシステム事業部の仕事であり、オフィス環境を改善するとともに、社会とそこに働く人に快適テクノロジーを提供しています。

サービスの魅力について教えてください。

魅力は高い耐久性と、快適さです。まず何よりも壊れないOAフロアであることを大事にしています。OAフロアの破損は、段差が生じて躓いてしまったり、配線を断線するなどの大きな問題につながる恐れもあります。交換をしようとしても大規模な工事が伴い、お客様に膨大な費用や負担が掛かるため、安易に交換ができません。

そこで当社では業界で定められたJIS試験の安全基準よりも、極めて厳しい社内基準を設けて試験を行うことで、高い品質を実現しています。その結果、破損やガタツキの心配がなく、際立った耐久性を誇る長寿命な製品となっています。

OAフロアは床ですので、ガタツキがなく、快適である必要があります。社員の日常的なストレスが生まれないようにすることはもちろんですし、訪問されたお客様に、変な印象や不安を与えてしまわないように、耐久性と同時に何気ない快適さも実現しているのです。

当社は品質に絶対的な自信を持っていますので、主力製品であるネットワークフロアとハイスチールは、10年の保証を設けています。

品質面や技術力だけでなく、サービス提供面でも魅力を教えてください。

お客様からの要望に応じて、幅広く対応する知見や柔軟さがあります。OAフロアの専門メーカーとしての提案だけではなく、オフィスに関するあらゆる要望に対して、当社が窓口一つで対応できます。

例えば、廃番になったOAフロア製品の対応や、他メーカーの製品の相談、工事期間短縮のための工事の一元化など、専門知識を持って対応できますので、「オフィス環境で困ったらカイテックさん」といったイメージでのサービス満足を得ています。

お客様からはどのような言葉をいただくことが多いのですか。

当社の製品を気に入って、「カイテックの製品しか使わないよ」と言ってくださるお客さんが多いです。最近も、「うちはカイテックさんの提案でネットワークフロアを長年使っているけど、うちと環境が似ている別の会社が違うものを使って困っているみたいだよ」「やっぱカイテックさんだね」とお声かけいただけました。

オフィス環境に関するあらゆることに対応ができ、ベストな提案を行ってきた実績、お客様に満足していただける安心の製品、その実力があると自負しています。たとえ、他社に浮気をされたとしても結局「カイテックさんの提案通りだった」と元に戻ってくるお客様が多いです。日々自信を持って提案をしていますが、やはりこういった声をもらうことが嬉しいです。

それらの魅力が実現できている背景にあるものとは何でしょうか。

この強みの背景には、当社の基本的な仕事姿勢があります。当社の長年の主幹事業はバスダクト(銅やアルミニウムの帯状導体を絶縁物で被覆・支持し、鉄やアルミニウム製のケースに納めた電力幹線システム)です。

バスダクトは電力に関するシステムなので、事故を起こすとそれこそ大問題になります。細部まで意識して、絶対に問題がないようにと、品質やリスク管理に徹底的にこだわってきた歴史があり、その姿勢がOAフロア事業においても生きています。

貴社の仕事姿勢が文化として浸透しているのは何か仕組みがあるのでしょうか。

仕事姿勢を支えるのは、KY-TEC WAYの浸透ではないでしょうか。やらなければと、義務感のように感じるのではなく、当社の皆が当然のこととして考えています。KY-TEC WAYの中にある「プロ意識」の言葉のように、必要なことは創意工夫をして行います。技術の壁があれば、うまく落としどころを見つけて提案をします。

一方でその文化がなぜ浸透をしているのか、問われると難しいです。朝の唱和など仕組み面もありますが、日々提案をすれば受け入れてもらえる、もっと良くなると思うことがあれば建設的な会話をすることができる、そういった日常のコミュニケーションを土台にした周囲の影響なのかもしれません。先輩方の背中を見て、いつの間にか良い意味で当社の文化に染まっていました。

今後に向けた挑戦について教えてください。

当社は創業70年でして、創業100年に向けて「共同カイテックVision100」という具体的な目標を設けています。その軸として、海外の売上比率を50%にまで引き上げることが挑戦です。

国内の市場が減少をしている中で、海外に活路を見出すことが重要課題であり、事業部の課題でもあります。私が国内で対応しているお客様には海外に事業部がある方もいますので、私も顧客開拓の一役を担うためにまずは英語を覚えたいです。

また、当社は三事業部ありまして、部署間で連携することによって業績向上を図る余地があると考えます。例えばフロアシステム事業部と環境事業部は顧客層に近しいものがあるので、その連携で協力ができます。バスダクト事業部とも、海外顧客の開拓等で力になれるかもしれません。部署間の連携は現在強化をしている事項でして、KY-TEC as ONEとして改善の余地がありますので、個人的にそこにも挑戦をしていきたいです。

MEMBER INTERVIEW03
共同カイテック株式会社

環境事業部 業務チーム

佐藤豪士sato goshi

KOKOROZASHI

仕事で関わる人、みんな楽しく、私も楽しく

【今回の取材について】

共同カイテックの3つ目の事業である屋上緑化・壁面緑化事業。工場立地法や地域の自然保護条例などにより、屋上緑化・壁面緑化が求められる中、さまざまなニーズに合った緑化システムが好評を生み、霞が関ビル、小田急百貨店 国立音楽大学新校舎などの大型案件から個人邸まで、1,800件を超える豊富な実績を残してきました。
     
同事業の魅力やその背景について、笑顔の素敵な佐藤さんに話を伺いました。この環境緑化事業の強みには製品力・施工品質・コミュニケーションがあり、その背景に脈々と受け継がれてきた同社の文化があるそうです。

事業推進の原動力となる志や大切にされる価値観

入社の経緯について教えてください。

正直に話しますと、最初はそれほど強い志望意欲はありませんでした。合同説明会でブースに行った際に、バスダクトやフロアシステムといった知らない単語が出てきて、頭に「?」が浮かぶだけでしたが、いくつもの事業を行っていることが面白そうだという軽い気持ちから選考を進め、通過後のグループワークがとても印象に残りました。

組み立て式のブロックで作られたヘリコプターの模型を、グループのメンバーとの情報共有のみで再現するようなものであったり、「ライオンのごきげんよう」(注釈:テレビのトークバラエティ番組)を模して、大きなサイコロを転がして止まった面に書いてあるお題を話したりと、選考がとても楽しかったです。サイコロを転がす際に、社員の方の足にサイコロを当ててしまい、後日その方がこっそり来ていた社長だった事を知り、とても驚きました。

その後の社員の方との面接においても、皆さん言葉は違えども、柔軟性やチャレンジ精神といった点で共通点があり、人に魅了をされ、いつの間にか入社を決めていました。

実際に入社して感じた共同カイテックらしさとは。

声を上げれば任せてもらえるところが特徴で、やりたいことは「やってみろ」という会社です。例えば最近、綾瀬プラント(注釈:同社の工場)の展示室の展示内容を任された際に、何かインパクトのあるものを創りたいと思い、製品とその説明文といったよくあるようなものではなく、見た人にインパクトを与えて記憶に残してもらえるようにと、今までにないような世界観を提案しました。

※佐藤様が作成した展示

当初は日本庭園の枯山水のように砂利を敷き詰め、その真ん中にバスダクトを立てるものを提案したのですが、コンセプトが不鮮明で提案が通りませんでした。そこで、当社の100周年(※現在は70年)に向けてこれから大樹となり広がっていくイメージをコンセプトに、当社のバスダクトを木に模した展示内容にしました。余談ですが、大樹のイメージには植物の意味のプラントと綾瀬プラントを掛けています。

他の事例として、当社の作業着は赤色と青色を基調としておりますが、コントラストが悪目立ちしてしまい、今の時代にはそぐわない印象を持っていました。そこで、3年~5年目の社員が社長と一緒に一泊二日の合宿を行う、社長塾の質問会で「作業着を変えましょう」と提案をしました。作業着を単に作業着としてとらえるのではなく、機能性とファッション性を両立させ、これからの若い世代に一緒に働きたいと思ってもらえれば、という意図で提案をしたのです。その半年後に、作業着を変えるプロジェクトが発足し、メンバーが社内公募されました。もちろん手を挙げ、今まさに取り組んでいるところです。

分かりやすい事例として2つ紹介をしましたが、声を上げれば任せてもらえる文化は日々の小さなことからたくさんあります。

提案を歓迎し、任せることが一つの特徴。その中にあって、日々の仕事で大切にする考えを教えてください。

仕事は納品して終わりですが、お客様はそこからスタートです。納品までの付加価値も納品後の付加価値も、日々意識しながら仕事を行っています。例えば私たちの仕事は屋上緑化の施工~納品、その後の運用までお客様と長いお付き合いになることが多いです。

学校さんの例ですと、何棟も連なるため3年近くの工事となった学校があり、1年目に納品した棟であっても、「屋上の様子はどうですか」と教員の方とコミュニケーションをとり、屋上の様子を見て「もう少し肥料を与えた方が良いですよ」といった提案を行うなど、当該工事中は納品後の屋上緑化に関しても気にかけるようにしました。

人は気にかけてもらえると嬉しいものです。植物の様子もそうですし、相手やそこにいる人のことを気にかけながら提案をするように心掛けています。当社のKYTEC WAYには「わたしたちはプロ意識に徹し」という言葉がありますが、そこまで+アルファを生んで初めてプロ意識であると思います。

また、施工を行う職人さんと仕事をする際に、「こうやれ」と指示をするのではなくて、こまめにコミュニケーションを行いながら、お互いに楽しく仕事をすることを大切にしています。そのためには事前準備が肝となるのですが、時間がかかり時に頭を悩ませます。それでも自分次第で職人さんの動きが楽になり、お互いの仕事の楽しさに繋がり、より良い仕事ができるようになるので、意識して行っています。

スキルや品質面で良い仕事を行うことは当然であり、更に+アルファを生むためには、一緒に仕事をしていて楽しいと思える人間関係を築くことが大切です。大きなことは言えませんが、そういったことをこれからも大切にしていきたいです。

商品・サービスの魅力とその源泉にあるもの

サービスの魅力について教えてください。

前提として、屋上緑化システムについては自然保護条例という法律に後押しされている点があります。各都市で変わりますが、例えば東京都では敷地面積1,000m²以上の民間施設(公共施設は250m²以上)を対象として、新築や増築等の場合に一定基準以上の緑化を義務づけており、緑化計画を一定の割合で行う必要があります。

そこで景観面での印象づくりや屋上でのフリースペースとして、屋上緑化が導入されているのです。そういった中で当社が選ばれる理由は、製品力・施工品質・コミュニケーションです。

製品力の観点では、屋上緑化をするための製品の種類の多さが魅力点です。「スクエアターフLight」と言い業界の常識を打ち破る超軽量の48kgm²(満水時)のような製品が代表的なものです。重量があると、その分建築時の構造計算に影響をし、例えばデザイン性など施工の幅が狭くなってしまいます。

※スクエアターフLight() スクエアターフ洪水無用()

また雨水を一時的に貯留できる「雨水流出抑制施設」と「屋上緑化施設」を組み合わせた新製品「スクエアターフ洪水無用」も画期的な製品です。建物に設置する貯留施設が大雨等でパンクしないように、緑化した土の中に雨水を溜めて排出する機能を持つ製品です。屋上で水を溜めることが実質的に可能になり、屋上緑化+貯水機能を果たします。

屋上緑化と言うと、自然を設置するだけのイメージを持つ方もいるのですが、景観面だけでなく建築時の自由さやリスク管理にも好影響を与えます。自然保護条例に基づいて、ただ屋上緑化をするのではなく、屋上緑化が持つ可能性を最大限に引き出すために、バリエーション豊富で魅力的な製品と共に対応できることが当社の特徴です。構造計算や建物に合わせた施工を検討する際に、当社は込み入った対応を行うことができますので、ゼネコンさんから良い評判を得ています。

施工品質・コミュニケーションの面ではいかがでしょうか。

施工品質やコミュニケーションの面は、表現のしづらい点となりますので、施工を行う職人さんを紹介します。職人さんは一見頑固なイメージをお持ちの方も多いと思いますが、当社の関わる職人さんは本当に人柄の良い方ばかりです。

その人柄がもたらすコミュニケーションがなぜ施工品質に関係するのか解説をしますと、業界話としてよく職人と施工者が対立関係になる会社があります。内々の対立は、会話不足による認識違いなどを招くことで施工納期に影響をもたらし、事が大きくなれば施工品質に影響をします。特にゼネコンさんなどの大型建築では、人間関係がもたらすコミュニケーションロスという小さな火種が工事全体に大きな影響を与えます。

当社は良い仕事のために、職人さんとお互いにリスペクトをしながらチームになって仕事ができております。私が新人の時にも、新人で若いからと居丈高になるのではなく敬語で話してくださっていたことはとても印象に残っています。

それらの強みが実現できている背景にあるものとは何でしょうか。

私の上司、その上司と、脈々と築き受け継がれてきたものではないでしょうか。職人さんが困っていたら一緒に考えたり、体調を崩された時には仕事効率が悪くなっても休憩を取ったりと、人としてのお付き合いを大切にしてきたからであると感じます。

またそもそもの当社の文化として、お金よりも顧客満足や安全第一ということが共通認識です。仕事をするにしても当社が関わったからこそ出せる価値を、特に顧客満足や安全の観点から意識しており、それが強みになっているはずです。

カイテックらしさの文化継承が実現できている理由とは。

その文化の継承の仕組みは何かと問われましても、答えるのが難しいです。確かに社内に研修や育成制度も存在しますが、それは他社にもあるはずであり、差別化点は別のところにあると感じます。何かマニュアル化されているわけではなく、先輩について回る中で、そのやり取りを見て自然に覚えていきました。

逆に固め切っていないからこそ、一人ひとりが自ら考え、自分なりのカイテックらしさを模索し、体現しているのではないでしょうか。私の場合ですと、使命・企業理念に基づいて特にプロ意識と独自性の点で、看板に偽りなしで行うことを揺るがずに行っています。

最後に会社としての今後の挑戦について教えてください。

会社としては創業100年(※現在は70年)に向けて「共同カイテックVision100」を立てており、特に海外シェアを高めていく機運が高まっています。とはいえ、屋上緑化事業は生き物を扱うこともあり、製品品質は施工品質に直結しています。海外の職人との信頼関係づくりや、施工管理のために社員が自由に行き来できる段階ではまだありませんので、海外を目指すことよりも日本でのシェアを高めることが重要です。

会社として事業部として、勢いを持って「共同カイテックVision100」に挑戦をする中で、私自身の強みを生かしたいです。今、開発を強化するための人員配置を検討するなど、事業部全体として必要なことは社内の動きを大幅に変えてでも進めていこうとする機運があります。事業部として最適な動きができるように、目先の仕事を大事にしながらも、それに捕らわれることなく積極的なチャレンジをしていきます。

COMPANY PROFILE

理念・ビジョン

  • KY-TEC MISSION:人と社会に快適テクノロジー
  • KY-TEC WAY:私たちはプロ意識に徹し、人が夢をもてる会社 社会にもとめられる会社 独創性のある会社をつねにめざして行動します

社名

  • 共同カイテック株式会社

代表

  • 代表取締役社長 吉田建

事業内容

〇企画・開発・製造・販売までを一貫して手がける環境設備メーカー

  • 電力幹線システム(国内外で2万3,000件以上の納入実績。国内シェアNo.1)
    2009年~2018年共同カイテック()調べ
  • OAフロア(リサイクル材を利用した地球に優しいハイエンド製品)
  • 屋上緑化システム(地球温暖化の深刻化で、注目度の高い社会貢献事業)

設立年

  • 1950(昭和25)年11

社員数

  • 389名(20206月現在)

売上

  • 144億9,000万円(2019年9月期実績)

所在地

  • 〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南1-15-1 A-PLACE恵比寿南

受賞・表彰歴

  • 建設設備大賞
  • HEADベストセレクション賞2016
  • 県優良産業人表彰
  • グッドカンパニー大賞

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