2020.06.15

Chatwork株式会社

働くをもっと楽しく、創造的に

MAIN INTERVIEW
Chatwork株式会社

代表取締役CEO 兼 CTO

山本正喜yamamoto masaki

KOKOROZASHI

働くをもっと楽しく、創造的に

今回の取材について

2000年7月に創業した同社は、2011年3月にビジネスチャット「Chatwork」をリリースしました。当時、プライベートでのチャットツールは多く存在する中で、ビジネスチャットをリリースした同社は、同業界のパイオニアです。未だビジネス上でのチャット使用が普及していなかった時代から、その有用性や導入のしやすさを認められ、口コミや紹介によりユーザーを増やしていきました。
  
2015年付近から熱を帯び始めるビジネスチャット業界の波に乗り、業績を拡大。ビジネスチャットのパイオニアは、現在もビジネスチャットツールの領域での国内利用者数No.1企業(※1)であり、26.9万(2020年5月末日時点)を超える多くの企業への導入実績を誇ります。(※1Nielsen NetView および Nielsen Mobile NetView 2019年5月調べ月次利用者(MAU:Monthly Active User)調査。調査対象はChatworkで選定)
   
今回取材をしたのは、同社の代表であり、「Chatwork」のプロダクトを開発した山本正喜さん。2018年6月に、兄であり創業者である山本敏行さんから代表を引き継いで以降、ミッションの刷新を行い、実現に向けた社内の仕組みづくりにも精力的に取り組んでいます。同社が国内利用者数No.1企業となった要因に加え、ミッション刷新の背景や、ミッションを軸として組織づくりを行う必要性について伺いました。

事業推進の原動力となる志や大切にされる価値観

幼少期の山本さんはどんなお子さんでしたか。

志経営:チャットワーク株式会社 山本代表

 

子どもの頃はゲームが大好きで、ゲームばかりをしていたのですが、ある時に親から古くなったパソコンをもらいました。それをおもちゃ代わりに遊びながらプログラミングをしていると、いつの間にかゲームをつくることに興味を持っていました。

自分でつくったゲームで友達が遊び、盛り上がる様子を見て楽しみ、終わった後でバランス調整をして、また次の日に遊ぶ。そんな日々を過ごしながら、みんなが驚き喜ぶことがとても面白かったのです。ゲームをすることも好きでしたが、自分でつくったゲームで、遊んで喜んでもらえる経験が、モノづくりが好きな私の原体験になっています。

そういった経験を通じて、ゲームクリエイターを目指すようになりました。好きなゲームを自分でつくりたくて、プログラミングの勉強をし、ゲームの企画をノートに書き溜め、デザインや音楽の勉強もしました。もちろん大学選びもゲームをつくりたい思いが軸でした。そして大学生になった時に転機が訪れます。当時事業を行っていた兄から、「発生する業務をプログラミングで自動化できないか」と相談を受けたことが、私が弊社に参加するきっかけとなったのです。

私自身、早くモノをつくりたかったので、兄に協力をしました。するとゲームをつくって、友人からの反応を楽しんでいたあの体験と近しい感情を抱き、のめり込んでいったのです。私がつくったものに、周囲や市場から反応をもらえ、そしてまた改善・開発をしていく。当時は1日10時間、土日もなく寝食を忘れて、夢中でプログラミングをしました。

ゲームづくりが原体験になっている山本さん。ミッションに込めた思いを教えてください。

私が社長になった時、ミッションのアップデートに取り組みました。ミッションという一つの軸ができると、社員全員が共通の価値観で仕事に取り組めるからです。また、Chatworkのつくりあげる世界観をより明確にしたい思いがありました。

そこで改めてミッションについて考え込み、たどり着いた言葉が「働くをもっと楽しく、創造的に」なのです。仕事は本来楽しいものではないでしょうか。私は学生で起業をしたので、仕事への固定概念が良い意味でありませんでした。趣味の延長のような形で会社を始め、売上が上がり、お給料も出せ、仕事の楽しさを味わいながらやってきました。

ですが、多くの人にとって実態は異なります。日本の教育が影響をしていると思いますが、授業は嫌なものだからと我慢をして、部活や趣味で発散するように、仕事は我慢をして、土日で発散をするような人もいます。それは違うのではないでしょうか。仕事は罰ゲームのようなものではなく、もっと自由で楽しいものであるはずです。

積極的に仕事を取りにいくと、上向きスパイラルが発生し、可能性が拡がっていく感覚が私にはあります。一方で多くの人は受け身で、減点主義で仕事を行い、逆に下向きのスパイラルへ落ちていき、もっと面白くなくなります。私はそういう会社には絶対にしたくありません。

自分が仕事を主体的に楽しんで行う、やりがいをもって行う、充実感をもって行う。そして結果が出て、自己成長にも繋がる。そのような上向きのスパイラルを世の中に増やせば、結果として社会が良くなると考えました。そういう人を一人でも増やしたいのです。ですから「働くをもっと楽しく」なのです。

また、これからのAIやロボットが普及する時代において、人間ならではの価値は創造性です。私自身の技術者としての考えですが、AIに創造性はありません。ロジックの塊であり、創造を生むことはできません。ルーティンワークは基本的にAIやロボットが行うようになり、その分人間の創造性がとても大事な未来になるはずです。ですから人間は人間らしく創造をして働く、そんな社会にしたいと思います。その方が、人間は幸せになると感じます。

ここまで話してきた思いをミッションに込め、一発で覚えられる、シンプルで納得できるものにしたくて、「働くをもっと楽しく、創造的に」としました。

志経営:チャットワーク株式会社 ミッション

他に山本さんが込めた思いがあれば、ぜひ教えてください。

弊社のコーポレートミッションである「働くをもっと楽しく、創造的に」は、綺麗事ではなく切実なことです。今の日本はデジタルトランスフォーメーション、働き方改革、といった大きな変化の流れの中にあります。一方で日本は非常にIT化が遅れており、経済産業省の「2025年の崖問題」といったレポートを読むと、デジタル社会での敗北の未来が垣間見える危機的な状況です。

その中でも特に課題なのが、中小企業です。大企業は生産性が徐々に上がっているのですが、中小企業はIT化が進んでいるにも関わらず、生産性が下がっています。とても衝撃的でして、この事態を何とか変えたいです。

AIやロボットの時代がやってきて、工場の自動化などの変化が起きます。するとルーティンワークをしている人たちはAIやロボットにとって代わられます。その変化の中で、人間が人間である有用性を発揮できるように、人間ならではの価値を追及していくと、先ほど話しましたように、働くことに対してより創造的があることが必要になるのです。

仕事の変遷を見えると、昔はマンモスを狩り食料を得ていました。今は会社で働き給料をもらえます。そして次の時代では、創造性を発揮して新しいモノをつくり、世の中をイノベーションすることが仕事に変わっていくのです。そんな未来が現実的に私の命があるうちに、30年以内に来るはずです。そのためには今から準備をする必要があり、実態として中小企業や、仕事の変化についていけない人ほどIT化に対応しなければいけません。そこに社会的意義を感じています。

「働くをもっと楽しく、創造的に」が弊社のミッションであり、「働く」を支える企業になる必要があります。新型コロナウイルス問題もあり、リモートワークなどのIT化が大幅に進み、変化の波がどんどん押し寄せています。待ったなしの状況です。社会の大きな変化の中で、創造的に人らしく働き、幸せになれる人を一人でも多く増やしたいです。

商品・サービスに込められた想い

少し話が戻りますが、ビジネスチャット事業が始まった背景を教えてください。

私が兄と一緒に事業を行うようになって以降、ウェブサイトブームやSEOトレンドにも乗り、とても順調でした。ですがGoogleの進化によるSEOの高度化により、事業が難しくなっていったのです。そこで、2010年頃に社運をかけてアクセス解析サービスをつくりました。私が責任者となり社内のSEメンバー集めて、1年の開発期間を経て満を持して展開をしたのですが、3年ほどやっても鳴かず飛ばずで、2・3億円の赤字。大失敗でした。

そこで事業を転換し、強みである中小企業のIT化ノウハウをもとにコンサルティング事業を行うようになりましたが、それでは事業が長続きしないと危機感を持っていました。社運を賭けた事業で大失敗した責任者として、エンジニアの仕事をつくることに悩み、コンサルではなくモノづくりをしたい人間として悩み、行き着いたものが「Chatwork」でした。

当時、中小企業のIT化に関する事業を行う中でIT化の核となるものは何か、自社でITツールを使う中で依存している要素とは何か、ITを通じて企業はどう変わるのか、と考えに考えました。その中で、仕事の大半を占めるのはコミュニケーションであり、当時社内で使っていた他社のチャットツールに、改善余地やより多くの可能性を感じたのです。

もし自分たちで自由にビジネス用のチャットをつくるなら、タスク管理機能や、他にもこんな機能をつければ便利になる。そう考えていくと可能性が拡がり、とてもワクワクしたことを今でも覚えています。当時ITの先端技術に精通し、チャレンジができる会社は絞られていましたので、今なら勝負ができる、早く行けば勝てると感じ、企画を進めました。当初は一人でのスタートとなりましたが、それでも進めていき、今に至っています。

背水の陣。先見の明で始めたビジネスチャット事業。急成長の理由とは何でしょうか。

志経営:チャットワーク株式会社 サービス

 

振り返るとビジネスチャットという事業自体が、自分たちが欲しいものをつくったことから始まっており、時代の流れに対して早すぎて、時代の方が後から追いついてきました。2011年3月に弊社がリリースをした当時は、2011年6月にLINEがリリースされ、同世代ではアメリカでWhatsAppが、韓国でカカオトークが生まれた頃です。

そういったプライベートチャットが徐々に浸透し、2015年前後からビジネスチャットとして仕事に使われるようになると、セキュリティ面やプライベートチャットとの使い分けの課題が生まれてきました。その頃になって、ビジネスチャットで安心できるものとして、Chatworkが注目されるようになったのです。

私の好きな言葉で、孫さんの、「時代の流れの先を読んで、半歩先、一歩先、三歩先に仕掛けて待つ」という言葉がありますが、いつの間にかそれを行っていました。ライバルがビジネスチャットについて試行錯誤していた時代に、私たちは実際に市場で試して得た長年の経験があり、世の中が追いついたタイミングで、大きなトレンドに乗ることができたのです。

もちろん、ただトレンドに乗ったのではありません。初期は、ビジネスでのやりとりをメールではなく、チャットで行うこと、そのものが先進的であり価値でした。ですが、2015年前後から競合が生まれ、市場が急成長していく状況下であっても波にうまく乗れたのは、ビジネスチャットとしてのコンセプトが明確であり、機能がきちんと備わっていたからです。

プライベートチャットとビジネスチャットの違いとして、流れ、があります。チャットでの会話は基本的に流れます。ですが、ビジネス上では、仕事を依頼した後にタスク化をして忘れないようにした方が便利です。同時に流れを生かし、雑談をしながら仕事を創造的にしていくことも必要となります。

弊社はもともとビジネスチャットとしてのコンセプトを軸に、プロダクト開発をしましたので、プライベートチャットの流れを生かしつつ、タスク化などのビジネスで必要な機能を当初から入れており、ビジネスチャットの本質的な価値を押さえていました。

並みいる競合がいる中で、なぜ日本でナンバーワンになれたのでしょうか。

(※Nielsen NetView および Nielsen Mobile NetView 20195月調べ月次利用者(MAU:Monthly Active User)調査。調査対象はChatworkで選定。)

Chatworkの大きな特徴として、ある会社が使っていると、それだけで他の会社へのChatworkの招待が起こりやすいことがあげられます。その要因の一つとして、アーキテクチャがオープンであり、ゲストIDを用意せずとも社内外を繋ぐことができます。社内外でコミュニケーションが完結せず、取引先やパートナーを巻き込みながら仕事を進める必要のある、中小企業から好評を得ている要因でもあります。

その社内外がシームレスにつながるオープンプラットフォームと、無料で始めることのできるフリーミアムの特性により、ユーザーのお客様・取引先と使いやすいため、紹介によりユーザーが複利の構造で広がり続けています。実は競合他社の参入がある中でも、ユーザー数の伸びには影響していません。他の企業と異なり、圧倒的な資本力や人的リソースを生かした大規模なマスマーケティングによって、ユーザーを増やしたのではなく、初期から紹介や口コミによりユーザーが増えていったのです。

貴社と特に相性の合うユーザーは、どのような企業になりますか。

ビジネスチャット業界は、優劣というよりも機能面などの特徴から各社がうまく住み分けしており、弊社は中小企業からご好評をいただいております。

ITを専門としないビジネス職をメインターゲットとして、機能やインターフェイスを設計したこともあり、複雑なカスタマイズの必要がなく、誰でも簡単に利用することができます。ITに詳しくない人でも使いやすいように、基本的な機能がコンパクトに盛り込まれているのです。

他社製品ですと高機能が故に、マニアックな使い方をする人たちがいる一方で使いこなせない人が生まれたり、間違った使い方をしてしまったり、といった話も聞きますが、Chatworkは最初の学習コストやその後の運用面でも、使いやすいように機能開発をしており、導入から運用まで、非常にスムーズにできます。

ITに詳しい人が社内に少ない、ITにかけられる予算がない、取引先や顧問先と同じツールを使いたい、といった要望の多い中小企業に、とてもおススメです。

テレワーク・リモートワークの機運が高まる中で、貴社は導入が初めての企業様にもオススメですね。

志経営:チャットワーク株式会社 ビデオ電話

 

はい、そうですね。Chatworkの機能は、誰にでも使いこなせる使い勝手の良いものです。主な機能についてお話ししますと、ビジネス上のコミュニケーションを円滑にする、主に4つの機能(グループチャット・タスク管理・ファイル管理・ビデオ/音声通話)を備えています。

テレワーク・リモートワークのニーズが高まる中で、ビデオ通話の導入も各社が飛躍的に進めておりますが、その機能ももちろん備えております。弊社はビデオ/音声通話「Chatwork Live」の機能を備えております。

またChatworkを導入されたお客様から、「もうメールには戻れない」といった声を伺います。一度ビジネスチャットを使用すると、その便利さから、言葉通りに戻れなくなると思います。ファックス主流の時代からメール主流の時代に変わった時と同じような、コミュニケーションの進化が今起こっているのです。

導入企業各社様の導入目的には、業務効率化・生産性向上、コミュニケーションの活性化、セキュリティ強化・情報漏洩防止、テレワーク・リモートワークへの対応などがあります。皆様、社内外のコミュニケーションのイノベーションによる効果を実感いただけているのではないでしょうか。

カスタマーサポートの部門ももちろんありますし、導入支援や活用支援も行える対応を整えておりますので、初めての企業様であってもぜひご安心ください。

※各種事例 https://go.chatwork.com/ja/case/

※株式会社船井総合研究所の導入事例
 https://go.chatwork.com/ja/case/funai.html
※株式会社サイバーエージェントの導入事例
 https://go.chatwork.com/ja/case/cyberagent.html
※株式会社リジョブの導入事例
 https://go.chatwork.com/ja/case/rejob.html

人財活性や組織づくりへの取り組み

組織づくりで大切にすることは何でしょうか。

志経営:チャットワーク株式会社 山本代表写真2

すべてをミッションに紐づけることです。例えば弊社で設ける制度について「なぜそれをつくったのか」と質問を受ければ、究極的には「働くをもっと楽しく、創造的に」したいからと言えます。組織内で行われることは「なぜ」を繰り返して深堀りをしていくと、すべてがミッションに行き着くように設計をしています。

ミッションには様々な考え方がありますが、私はコンセプトと捉えます。モノづくりをする際には、コンセプトが決まらなければ、作業をスムーズに進めることができません。会社自体をプロダクトと考えれば、すべてがコンセプトであるミッションに対して一貫性を持つ必要があるのです。

Chatworkという会社が、ビジネスチャットを行う理由もまた、ミッションである「働くをもっと楽しく、創造的に」するためです。そのためにコミュニケーションの改善を通じた働き方の改善に、弊社のビジネスチャットが最適であるという考えのもと、Chatworkというツールを提供しています。

そういった考えを社内外に浸透させるため、ミッションを定めることが、私が着任してから最初に始めたことでした。私たちが「何をしているか」と問われたならば「働くをもっと楽しく、創造的に」する働き方を提供しているのです。ビジネスチャットはミッション実現のための手段なのです。

ミッションである「働くをもっと楽しく、創造的に」には社内へのメッセージでもあるのですね。

その通りです。一方でその実現のためには、人の創造性を生かし、人が人らしく働くために、ルーティンワークや誰でも良いようなことはIT化させ、人にしかできないことに集中をさせることが大切です。また、人が働いている時間のほとんどはコミュニケーションですから、その改善は人が楽しく働くことや創造性に繋がります。

そこで今まさに社内の働き方、働きやすさの改善に動いています。私は、社内からお客様へ、中から外へ、をとても意識しています。社員が創造性を発揮して、それを社会にも広めていくために、自分たちがまず体現できなければなりません。また自分たち自身が実感して良いと思えば、自然と拡げたいと思うはずです。従業員満足があり、顧客満足がありますので、まず内部を整えることに力を入れています。

社内満足が顧客満足に繋がっていく。その実現のため、意識されていることは。

志経営:チャットワーク株式会社 全社員写真

制度は単に設けるのではなく、きちんと生きたものにすることが大切です。そのためには実施し、得た経験をもとに、改善を繰り返す必要があります。トライし、反省の中学び、次にいく。二度と同じ失敗はしないように改善のサイクルを回していくことが肝となるのです。

またスピードは大事ですが、スピードを意識するあまりに他のモノを蔑ろにしてはいけません。私自身がエンジニアであり、クリエーターですから、プロダクトをコンセプトに基づいて良いものに仕上げたい思いが強く、スピードだけになってしまってはモチベーションが落ちてしまいます。感情面を抜きにしても、創造性を生む遊びがなくては、良いものがつくれません。

もちろん営業やマーケティングといったスピードが大切な、先に取った者が勝ちの世界もあります。バランスが必要ですが、私たちはプロダクトの会社であり、創造性は遊びがあってこそ生まれますから、何もかもスピード優先になっては元も子もありません。

そういった考えもあり、究極的には、自然体で成果を出すことのできる仕組みづくりを意識しています。労働集約で、気合と根性となるのではなく、仕組みをつくって、きちんと創造ができる状態にする。それが経営の安定にも繋がります。

何か貴社ならではの取り組みがあれば教えていただけますか。

ベーシックな話ですが、会議を整えています。私が社長になり、行った大きなことの一つが経営会議を整えることでした。例えば経営会議の頻度は、最初は週3で実施をしました。月1や週1の会社はよくあると思いますが、週3の会社は他の方にも驚かれます。

背景として、会社の動脈と静脈を整える狙いがありました。会社の動脈と静脈という表現を説明しますと、動脈は心臓たる経営陣から各部署・各メンバーに酸素を送るラインのようなイメージです。経営会議で決まったことが各本部に行き、各本部の定例会議で、マネージャーから各メンバーに落ちることを想像してください。

ですが、それだけでは問題が発生します。私自身の経験として実際に現場で行ってみると駄目でした。静脈も必要なのです。動脈から必要なものを心臓から各器官に送った後に、また循環をするように、各部署に伝達した事項に対して、各部署で実施したことの振り返りをし、また経営会議に戻っていく流れが必要なのです。

この静脈の機能を果たす取り組みの一つが1on1です。各現場のメンバーから、マネージャー、本部長と、上がっていくレポートラインとしての機能を果たします。そして経営会議にまで上がり、また現場へと落ちていくのです。老廃物が溜まらないように、組織のコンディションを整えるために、循環サイクルを回していくことが必要です。

動脈と静脈のサイクルが上手くいかないと、生命体がきちんと機能しなくなってしまうように、会社もこのサイクルを回すことが大切です。とはいえ、人は時間がかかります。仕組みを設けて明日からすぐに改善されるわけではないので、個人として、組織として成長をしながら、機能するようになればと考えています。

COMPANY PROFILE

理念・ミッション

〇ミッション
働くをもっと楽しく、創造的に

社名

Chatwork株式会社

代表

代表取締役CEO CTO 山本正喜

事業内容

  • Chatworkの開発運営
  • ソフトウェア販売(ESETセキュリティソフト)

設立年

2004年1111日(創業 : 2000715)

社員数

129名(20205月末日時点)

売上

18億1500万円(201912月期通期)

所在地

〒105-0011
東京都港区芝公園 3-4-30-7F

受賞・表彰歴

  • グレートカンパニー(業績アップ賞)
  • 経済界大賞(ベンチャー経営者賞)
  • BOXIL SaaS AWARD 2020 ※Collaboration部門 ※2020(主催:スマートキャンプ株式会社)

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