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調達・購買改革コラム
2019.09.20

調達・購買コンサルタントレポート inオーストラリア(前編)

調達・購買コンサルタントレポート inオーストラリア(前編)

今回のコラムは、日本国外における調達購買イベントレポートです。
日本の今の調達購買シーンを客観的に見る上で、海外の調達購買関連イベントの状況や学び・気づきをお伝えできればと思います。

9月上旬、先週のことになります。日本が残暑と台風に見舞われる中、南半球オーストラリアのシドニーに赴いておりました。
春先とはいえ街行く人がコートを羽織るほどまだまだ寒い週だったのですが、実は、シドニーが調達購買の世界ではちょっとしたホットスポットとなっていました。
調達購買に関するソリューションを提供するITシステムベンダーであるSAP Aribaと、Coupaそれぞれによるカンファレンスイベントが、同じ週に開催されていたのです。


イベント詳細
■Ariba Live Sydney|2019/9/10-11|
 https://my.ariba.com/EVE-AR-2019-09-10-APJ-Ariba-Live-Sydney-Registration-General.html

■Coupa APAC Symposium|2019/9/11-12|
https://get.coupa.com/APAC2019.html


 

こうした調達購買に関する製品のマーケティングイベントは、近年、日本においても様々なベンダーによって定期的に開催されており、最新の製品アップデート情報のリリースや、ビジネス著名人や識者による客演、関連パートナー企業によるブース出展・商談会などが行われ、製品の魅力や業界の旬を知る有効な情報チャンネルとなっています。

 今回、イベントの詳細が明らかになったのが、参加登録からしばらく経ってからだったのですが、アジェンダを見た時に製品・機能紹介や実際のユーザー企業が登壇してのパネルディスカッションなど、日本でも入手できる情報・コンテンツに映ったため、日本のイベントと同じであったらどうしようか、という心配もありました。

しかしながら、実際に参加してみて最も驚いたのはイベントの熱量の違いでした。

主催者が醸成する会場の高揚感や一体感、参加者の関心や意欲の高さ、そういったものからなる熱量は、日本でのイベント体験とはまったく質の異なるものであり、参加して良かったと思える様々な気づきを得ることができました。

両イベントはいずれもシドニー市内のホテルのボールルームで行われていましたが、朝からオープニングスピーチを待つ参加者で満員御礼状態、座席が足りず立ち見客が溢れる一幕も見受けられました。  参加人数は会場での目測カウントと主催者コメントを総合し、SAP Aribaが約650人、Coupaが約250人程度でした。東京で7月に行われたAriba Live Tokyo 2019(参加者約700名超)と比較すると、今回のオーストラリアのイベントの方が、若干動員数が少ないと感じられるかもしれません。

ただし、だいぶ乱暴な比較ですが総人口対比ではオーストラリアの人口は日本の1/5(約2500万人)であること、メルボルンなど国内の他の都市から(中にはニュージーランドから)はるばる来場した参加者もいて、または参加者側の意欲・目的意識、あるいはその両方からなるイベント熱量が、日本のそれと比較して高いように感じました。(もちろん会場の制約で人数上限があるため、動員数で熱量を図ることは一概にはできないかもしれませんが)

いずれにせよ、日本国外でこれだけの調達購買業務に携わっている人々が居ること、それ自体は頭では分かっていたものの、いざその熱気や空気を肌で感じると感慨深さもひとしおで、身が引き締まる思いでした。

余談ですが、いずれも会場も収容人員に対して明らかにキャパシティ不足。強引に詰め込んで並べられた椅子のお陰で、両隣の大柄なオーストラリアの方々と文字通り肩を寄せ合い密着しながらの数時間となりました。

さて、肝心のイベントの中身については、次回ご紹介させていただきます。

今、調達ITソリューションがどのような課題解決にフォーカスしているのか、また、先進的なテクノロジーとどう結びつき、どのようなロードマップを描いているのか、そして海外と日本とのギャップや、日本がまず取り組むべき事に対する考察についてもお伝えできればと思います。

それでは、またお会いしましょう。

 

SAP Ariba Liveのオープニング・セッションの様子 (COO James Lee氏 自身によるピアノ演奏とスピーチでイベントが開幕)

 

 




監修企業

 アンカービジネスコンサルティング株式会社
 

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